2024/08/12

【2021年】大正15年のマンドリン楽譜♪「キャラバン」

【過去記事】こちらは2021年6月、引越し前のブログに書いた記事を再掲して加筆したものです。原曲探し、レコードやピアノロールの動画などを追加しました。

自粛期間中にインターネットで古い音源や楽譜に出会い、ついでに演奏動画を撮ることにもはまっていた時期です。

     🎼     🎼     🎼

前に、「日本の古本屋」という古書店通販サイトを通じて、古~いマンドリン用の楽譜を手に入れました。
ディープでマニアな詳細はこちら→昭和3年の楽譜を弾いてみた♪大流行曲「ティティナ」

わたしが買ったのは、ヴァイオリン、マンドリンどちらでも使える、二重奏の楽譜です。
せっかくだから、だれかと二重奏ができたらいいなあと思ったのです。
ところがここ1年続く状況により、合奏ができないまま…。
そこで、Rolandの4XCAMERAというアプリを使って、ダブルいけこで二重奏をしてみました。

「ティティナ」の次に演奏したのは、

オリエンタル・フォックストロット「キャラバン」

キャラバンというと、デューク・エリントンとファン・ティゾールのジャズの曲(1935年)が有名ですが、別の曲ですね。

こっちのキャラバンは、フォックストロット、1910年代にはやったダンスミュージックです。
前半は砂漠を隊商が行くオリエンタルな香りの曲調ですが、後半は明るく弾んで砂漠感はどこかへふっとんでしまいます。

大正15年(1926年)の楽譜です。

楽譜の表紙と裏表紙。
「VIOLINMANDOLIN DUETTS
模 範
ヴァイオリン・マンドリン二部合奏楽譜
Karavan
キャラバン
模範楽譜出版社
No.1


表紙絵は、ピラミッドにラクダを率いた隊商のシルエット、手前にヤシの木のようなシルエットと、スカーフとベールをかぶった女性のイラストです。
女性の鼻の上には何がついているんだろう?飾りかな。
「すまーふはなこ」さんのブログ「3兄弟とエジプト生活」では、「エジプト女性のスカーフ(ヘカブ)」という記事の中で、「ヤシュマック(YASHAK)」を着けた、原住民の女性(Native Woman)」という1920年頃の絵はがきが紹介されています。
それがこの絵にそっくりでした!

裏表紙は、この出版社がこれまで出したマンドリン・ヴァイオリン用の楽譜目録と、奥付。
「MOHAN EDITION OF SHEET MUSIC
Mandorin or Violin Duets.」
英語の綴りに誤記が見られます。


裏表紙の奥付。
「 定價各編 金貳拾五錢
大正十五年八月二十日 印刷
大正十五年八月廿五日 發行
編者 模範樂譜出版社編輯部
印刷兼發行者 水谷彦十郎
東京市日本橋區橘町三ノ十二
發行所 模範樂譜出版社
東京市日本橋區橘町三ノ十二


A3版を二つ折りにした4ページ仕立て。
この楽譜は、左ページが第1ヴァイオリン/マンドリン、右ページが第2ヴァイオリン/マンドリン となっております。
二人で並んで見る感じでしょうね。

Karavan (Oriental Fox-trot)
Wiedoeff - Olman. 
Arr.by M.G.S


「M.G.S」は、「模範楽譜出版社」の頭文字でしょうか。

【原曲探し】
調べてみると、作曲者は、Rudy WiedoeftAbe Olmanだとわかりました。
ということは、楽譜の「Wiedoeff」は一文字間違いでしょうね。
ルディ・ヴィードーフ  Rudy Wiedoeft (1893-1940)はアメリカのサックス奏者、
エイブ・オルマン(1887‐1984)はアメリカの作詞家、音楽出版者だそうです。

1919年に出版された楽譜
アメリカ合衆国のジョンズホプキンス大学 Johns Hopkins Universityの公開ライブラリで、楽譜を見ることができます→こちら「Karavan(Fox Trot).Song.」
1919年にシカゴのForster Music Publisher, Inc.より出版された、ピアノ伴奏と歌の楽譜です。

当時の演奏のレコード
古いSPレコードを再生した動画です。当時の曲の雰囲気が伝わります。

Joseph C Smith's Orchestra - Karavan (1920)
1920年、ジョセフ・C・スミス楽団の演奏。
とちゅうでパラララララ…と入るオブリガードが華麗だ~!

Karavan -- Fox Trot (Abe Olman-Rudy Wiedoeft) Joseph C. Smith's Orchestra (For Dancing)
上と同じレコード。

"Karavan" Fox Trot Played by Joseph C Smith's Orchestra HMV B 1174
ラベルは違いますが、上2つと同じ演奏ですね。

Karavan by Rudy Wiedoeft and Abe Olman
これまでとちょっと違った演奏。Aメロのオブリガードでチャラララララララララ~♪というフレーズあり。(ウン)チャラッ、チャラッ、チャラッ♪は、わたしの弾いた楽譜にもあります。また、ちょっとした繰り返しで、小節が増えた部分があります。

ピアノロール
19世紀末から作られ、SPレコードが普及する前に、音楽再生手段として使われたんですって。それぞれアレンジがおもしろいです!
KARAVAN - PLAYER PIANO ROLL
概要欄によると、フランク・バンタ Frank Bantaの演奏だそうです。

Karavan Played By Zez Confrey
ゼズ・コンフリーの演奏。イントロのアレンジが独特!
後半は、「マンドリン・モード」ですって。同音連打のことでしょうか。
連打音を続けるのは人間では難しく、編集されたピアノロールだからできるのだそうです。



YouTube「ikekomandolin」のチャンネルでは、「大正~昭和初期のマンドリン楽譜を弾いてみた」という再生リストがあります。
今後も、少しずつ弾いていきたいと思います!

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