2025/10/14

「10月11日はマンドリンの日!」動画フェスin北海道、今年も参加しています♪

10月11日は、「マンドリンの日」なんですよ~。 

北海道では、動画フェスをやっています。題して

「10月11日はマンドリンの日!」動画フェスin北海道2025

一般社団法人日本マンドリン連盟北海道支部のホームページで、北海道のマンドリン演奏動画を集めて紹介しています。

わたしも参加しています。見てみて!


わたし、11日は仕事があったので、寝ながらところどころ聴くだけでした。映像をちゃんと観たのは、翌日以降でした。

とくに印象に残ったのは…

★トップバッターは、地を這うような低音!(マンドロンチェロ)

 (実はニ番手はわたしで、マンドラばっかりなんだけどさ)

★ひとりでビートルズ!(全パート弾けるってすごいわ)

★カホンで派手に、イケイケのユーミン!(ギターのアドリブがいい~)

★ドワーフ・ダンスおもしろい!(弾いてみたい)

★畜大がんばっていますね!指揮者さんがちゃんと自分の指揮を振っている

ノルディコとアルバは、すごい大曲を弾きますねえ。体力が必要です。

あと、いろいろな曲が並んでいるのを見ると、メンバーに合わせて編曲することって、けっこうあるものなんだとわかります。


みなさまも、時間のあるときにゆっくりごらんくださいね。

さらに、これまでの動画フェスも残っていて、いつでも観られます。→フェスの紹介ページからどうぞ。

2025/09/20

いけこの曲紹介♪「お気楽アイスクリーム」

seesaa版ブログで2018年に紹介した2つの記事を、ひとつにまとめて書き直しました

たまには、わたしの作った曲を紹介しましょう。

今回は、
「お気楽アイスクリーム」
2006年作曲
マンドリン×2、マンドラ、マンドセロ
による四重奏曲です。
所要時間は、約4分です。

2009年、日本マンドリン連盟機関誌「JMUジャーナル」第221号に、スコアが掲載されました。
2010年にコントラバス譜を加筆し、五重奏として、九州の方がたに演奏していただきました。
2012年には、マンドセロ譜をギター譜に替えた「Guitar版」も作り、道内で他団体に演奏していただきました。

【解説】
「ゆるいマーチ風」で
お気楽にアイスクリームをなめていたら、
チョコミントの風が吹く?
でも、最後はとけてしまいました…。

※もともとは、マンドリン×2・マンドラ・マンドセロの四重奏として作った曲です。
2009年11月に、日本マンドリン連盟の「JMUジャーナル」第221号に掲載。
2010年に、コントラバス譜を加筆。
2012年に、マンドセロのパートをギターに代えた楽譜を、作成しました。
四重奏、五重奏、六重奏、いずれでもお楽しみいただけます。

ちっとも、解説になっていませんね。
でも、こんなイメージの曲です。
わたしはいつも、言葉から曲を作っているようです。

実は一番多く演奏されている曲

「お気楽アイスクリーム」は、おかげさまで一番多く楽譜のご要望をいただいている曲です。わたしの作品の中で、いわば「一番売れている」曲です。非売品ですが(笑)
日本マンドリン連盟の「JMUジャーナル」第221号にスコアが掲載されましたが、スコアから自分たちで切り貼りしたり浄書したりしてパート譜を作った方もいらっしゃったそうです。ありがたいことです。

わたしが把握している演奏歴はこちら↓

●2007.2第36回マンドリン四重奏演奏会(Sound-Hole) ←これはわたしたち
●2010.5第2回三木山マンドリン音楽祭(兵庫県三木市、アンサンブル・シルフィーズ)
●2010.9 Ofaマンドリンコンサート「恋音(こと)」(北九州市)
●2012.2第41回マンドリン四重奏演奏会(トロワ・クプルス)
●2013.5クラシック・カフェ2周年コンサート&ティータイム(兵庫県神戸市、アンサンブル・シルフィーズ)
●2015.12マンドリン茶会@もも庵(福岡、Quattro Formaggi
●2016.3札幌マンドリン倶楽部 部内アンサンブル発表会(夢追い人)
●2016.3フリーライブ「パンの耳」(福岡、 Quattro Formaggi)
●2017.6“音楽都市こおりやま”市民音楽祭 郡山マンドリンクラブ部内発表会一般公開(チームほんわか)
●2018.2福岡シンフォニックマンドリンアンサンブル部内発表会(MEFT
●2018.3福岡マンドリンオーケストラ・ホームコンサート(Quattro formaggi)
●2018.11大西功造氏 高知&神戸教室合同発表会(とらきちアンサンブル)
●2019.3まんどりんかふぇvol.3@湘南のマンドリンショップPietraponte 
●2021.3『アコーディオンの交差点 2021』(アコーディオンデュオ「コラソン・ディアマンテス」)
●2024.8ぎゃらりぃ花うさぎ カフェ・スペース アコーディオンソロ&デュオLIVE(コラソン・ディアマンテス)

演奏動画いろいろ

お気楽アイスクリーム/mandolin quartet
こちらはわたしたちの演奏。
Sound-Holeが2017年のコンサートで、礼奏として演奏したものです。
四重奏バージョンを、5名で演奏しております。


お気楽アイスクリーム /mandolin
こちらは、わたしたちSound-Holeが、2006年に演奏したものです。
ダルな感じをめざして弾いていました。


マンドリンアンサンブルOfa 恋音ダイジェスト
北九州の「マンドリンアンサンブルOfa」という団体が、2010年9月4日に
コンサート「恋音(こと)」を北九州芸術劇場小劇場で開催したときの模様。
ダイジェストの中で「お気楽アイスクリーム」が、ちょこっとだけ聴けます。
加賀城浩光さんに依頼をいただき、コントラバス譜を追加しました。
Ofaの「さくらばたけ楽奏団」さんに演奏していただきました。いい感じです!

お気楽アイスクリーム
2015年12月に、福岡で演奏していただきました。
クアトロ・フォルマッジさんによる、かわいい💛演奏です。

ながえわかこ作曲「お気楽アイスクリーム」
こちらは2018年2月、福岡シンフォニックマンドリンアンサンブルの部内演奏会にて。
チーム名は「Mandolin Ensemble Future Teacher」略して「MEFT」ですって。
若者のグループですね。
もともとの四重奏に、コントラバスとギターが加わった演奏です。


お気楽アイスクリーム(ながえわかこ)
こちらは2018年3月、福岡マンドリンオーケストラ・ホームコンサートにて。
以前にも演奏してくださった、クアトロ・フォルマッジさんによる演奏です。
弾きなれているだけあって、わたしたちサウンド・ホールよりうまい~!

お気楽アイスクリーム
なんと!2021年には、アコーディオンで演奏していただきました。
いわつなおこさんがアコーディオン用にアレンジしてくださいました。
親子デュオ「コラソン・ディアマンテス」の演奏です。

楽譜ご希望の方は…

わたしの曲は、少人数編成のものが多いので、気軽に合奏を楽しんでいただけたらうれしいです。
いけこの曲、ほかにもいろいろあります。
→このブログの【作曲】いけこのマンドリン曲リストというページをごらんください。

お問い合わせ・楽譜ご要望の際は、当ブログまでメールをください。
PC版ブログには、ページの右側に「いけこへの連絡フォーム」があります。「メール」欄にメールアドレスをご記入いただければ、後ほどメールを送ります。
ご記入いただいたメールアドレスは、管理人であるわたしのみ見ることができますが、ブログ上では公開されません。
わたしの場合ですが、楽譜代はいただきません(当方公務員で、兼業もしていないため)。
演奏の際の、著作権料の支払いも不要です。
コンサートに限らず、仲間うちでも練習でも、気軽にご試奏いただければ幸いです。

2025/09/17

1年待って初体験!サイレント映画を観てきたよ

令和の現代において、サイレント映画初体験。

やっと行けたよ!

X「キタ・キネマ」のポストより

2025年8月24日(日)
札幌市民交流プラザSCARTSコート
出演:大森くみこ(活動写真弁士)鳥飼りょう(ピアノ)
午前の部 ❶10:30-『ちんころ平平玉手箱』『荒武者キートン』
午後の部 ❷14:00-『笑ふ男』


実は、このサイレント映画上映会「キタ・キネマ」の存在を知ったのは1年前。2024年8月24日(土)夜、場所はたしか豊平館だったかな?このときは、マンドリンのコンサート本番の日で、打ち上げもあったので行けなかったのです。札教大マンドリンOB会のコンサートは2年に一度で、今年は無いので、キタ・キネマに行くことができました!

わたしは午後から別の用事があったので午前の部だけでしたが、それでも1年待ってやっと観ることができたので、嬉しい~!朝早い汽車で、3時間かけて札幌に行きました。

今年の会場は、札幌市民交流プラザの1階にある、SCARTS(スカーツ)コートです。上階に、HITARU(ヒタル)というホールがあるところですね。SCARTSコートはガラス張りでスケスケな印象でしたが、このときはガラス壁の中がさらに壁で仕切られていて、ちゃんと映画上映ができる仕様になっていました。

立て看板。壁の向こうで上映会。

中に入ると、なんとBGMが、昔々のSPレコードの音楽でした。
ザメクニックの「オリエンタルキャラバン(砂漠の隊商)」に、マーキーの「キスメット」ときた~!
なにそれ、わたし好みの選曲、わたしのためかしら!?と思ってしまいました。
いや、サイレント映画と同じ時代の曲だからなんだろうけどさ、わたしの心をわしづかみ!ですよ。


プログラム(左)と午前の部の映画説明

チラシがたくさん!

映画はもちろんモノクロですが、鑑賞しておどろいたのは、画質の良さです。
古い映画って、フィルムに傷やゴミがついていて見づらいというイメージしかなかったのですが、現代の技術でリマスターとかしているのでしょうか。きれいで見やすいのです。
モノクロでも色を感じられますし、人の動きも自然です。

「ちんころ平平(へいべい)玉手箱」は、1936年(昭和11年)に作られた日本のアニメーション映画。
子ども向けの短い映画ですが、動きがユーモラスで、とにかく楽しいです。
犬の平平がけっこうワルいヤツで、笑っちゃいます。

「荒武者キートン」は1923年(大正12年)の長編映画で、原題は「Our Hospitality」。
バスター・キートンが主演・監督だから邦題にキートンの名が入っているんでしょうけど、なんで「荒武者」なのか!?アクションシーンが多いからでしょうね。
こちらは、恋愛要素もある、ドタバタコメディ。
キートンが、無表情で大アクションをするのが面白くもあり、手に汗握って応援したくなったりもします。無表情といっても、ちょっと情けなく哀愁漂う顔で、なぜか親しみを感じてしまうんですよ。

弁士の大森くみこさんの説明が、わかりやすくて楽しいです。出演者について、また時代背景や鉄道の歴史なども知ることができます。これは日本の話芸ですね!
そして、楽士・鳥飼りょうさんの劇伴ピアノが素晴らしいんですよ!動きや状況にぴったり合った演奏を、即興で行うんです。
演奏がつくことで臨場感が増し、場面がわかりやすくなるんですね。これはすごい!(弁士による説明は日本独自の文化だそうですから、洋画であれば、楽士の演奏だけでも成り立つんでしょうね)
同じ映画でも、弁士と楽士が違えば、またちがった印象になるのだろうなと思いました。

終了後に、鳥飼さんとお話できたのもよかったです。
わたしが持っているヴァイオリン・マンドリン用の映画伴奏曲集は、楽士のための実用品ではなく、やはり愛好家のための楽譜のようです。
だとすれば、当時のマンドリン楽士の立ち位置は?楽団の中のひとりなのかな?
実際にマンドリン楽士ってどのくらいいたのかな?北海道にはいたのかな?
札幌の映画館「遊楽館」は、北海道マンドリン界の主要人物・九島勝太郎さんが経営していた!ということを、前川 公美夫著「大正期北海道映画史」を読んで知りましたが、遊楽館にマンドリン楽士はいたのかな?どんな人かな?…と、疑問がいっぱい出てきます。
鳥飼さんにお話を伺って、自分だったら「マンドリン」という切り口から、サイレント映画の伴奏音楽についてもっと研究できそうだな…と思いました。でもどこから!?
古いマンドリン楽譜から、ばくぜんと「サイレント映画のマンドリン楽士になりたい」と考えるようになりましたが、楽士への道のりは遠いわ!修行せねば!

弁士と楽士つきで映画を観るって、なんてぜいたくなエンターテイメントなんだろう!
というのが、今回の感想でした。あのライブ感が、ぜいたくです。
終わって会場を後にしてからも、ずっと興奮が止まりませんでした。
ほんとうは、午後も観たかった~。

X「キタ・キネマ」のポストより↓

2025/09/06

今年の浴衣記録。

あんなに暑かった日々も終わり、涼しい風が吹くようになりましたね。

もう、浴衣シーズンは終わってしまいました。

今年も浴衣を着たので、記録しておきます。


オットの母からもらった浴衣。帯結びは「花文庫」。

ハチワレ猫とチューリップ柄。

金魚柄。よく見ると大きな雪輪柄。
マンドリンを持っていますが、弾いてはいません。持っただけ。


また、猫とチューリップ。帯はひまわり色と茜色のグラデーション。

いずれも家の中で着ましたが、浴衣でお出かけはしませんでした。だから、補正なし。
マンドリンのないお出かけの日に着ようとも思いましたが、そういうときにかぎって、朝がとてつもなく早いんですよ。着付けにはそれなりに時間がかかるので、断念。
そういえば、去年は浴衣でおでかけしましたね→こちら
あと、この夏は暑すぎて、あまり長い時間着ていられませんでした。

今年の夏は、札幌ステラプレイスでやっていた期間限定「ユカタハナ」に行き、浴衣用スリップやレース足袋などの小物を買いました。(キモノハナの店長さんだった方に会えてうれしかった!)
また、ずっと探していたアタ製品のかごバッグを見つけ、「この形、この大きさ、そしてこの丈夫さ!ここで逃したら二度と出会えない」と思い、衝動買いしました。
アタ製品は、軽くて丈夫なんですよ。小さな箱型ポシェットを持っているのですが、とても丈夫で長もちです。そして山葡萄のつる製品よりも、お値段が手頃です。
来年はアタのかごバッグでおでかけしようっと!
半幅帯を3枚持っていますが、もう一枚買うなら何色がいいかなあ。レースの帯がすてきでしたが、自分の浴衣にうまく合うかどうかわからず、手が出せませんでした。どういう組み合わせなら合うか、じっくり考えます…。

2025/08/15

この曲弾いたのわたしだけ!?…サイレント映画の伴奏曲「アンダンテドロロソオ」

大正~昭和初期のマンドリン楽譜の中に、サイレント映画のための伴奏曲集をみつけて大興奮!

いつかサイレント映画のマンドリン楽士になりたいと思いながら、ぼちぼち修行中です。

今回紹介するのは、

「現代映畫伴奏曲集 後編」(5)Andante Doloroso アンダンテドロロソオ/mandolin


楽士向け?愛好家向け?マンドリン楽譜

使った楽譜はこれ!1927年(昭和2年)発行の市販楽譜です。
こちらは古書店通販サイト「日本の古本屋」にはなく、メルカリで購入しました。
当時の映画は、サイレント(無声映画)だったので、説明も音楽もその場で行っていたんですって。
今考えると、かえってぜいたくにも思えるし、弁士と楽士によって映画の印象がまったく違ったものになりそうですね。
それにしても、この楽譜を使った楽士はいたのでしょうか、それともヴァイオリンやマンドリンが好きな人のための市販楽譜なのでしょうか?

《表紙》
シンフオニー ヴァイオリン マンドリン 楽譜
SINFONIE VIOLIN OR MANDOLIN SOLOS
現代映畫伴奏曲集 後編
映畫音樂研究會編 NO.4


裏表紙《奥付》
昭和二年七月一日印刷
昭和二年七月三日發行
定價 金五拾錢
編者 映畫音樂研究會
印刷發行者 草野 茂
東京市牛込區西五軒町三十四番地
發行所 シンフオニー樂譜出版社
電話牛込六九〇九番
振替東京六九一二七番



《楽譜》
(5)Andante Doloroso
  アンダンテドロロソオ
  (O. LANGEY)
  秋の落葉、物寂しき場面

「ドロローソ」でなく「ドロロソオ」という表記に、時代を感じますね。
音符の下に書いてある数字は、ハーモニカ用の楽譜です。

作曲はオットー・ランゲ

楽譜に作曲者名が書いてあったので、原曲探しは楽でした。

作曲者はオットー・ランゲ Otto Langey(1851~1922)
この方はもともとチェロ奏者ですが、クラリネットやトロンボーン、サキソフォン、フルートなど様々な楽器の教則本や練習曲を書いたそうです。

サイレント映画の伴奏曲

原曲の楽譜は、1920年にボストンのOliver Ditson Companyより、「Ditson's Music for the Photoplay No. 37として発行されています。
題名はAndante doloroso、副題にfor scenes expressing pathetic emotion。哀れな感情を表現するシーンに使うということでしょうか。

①ノーステキサス大学のサイト「UNT Digital Library」でパートごとの楽譜が見られます
ピアノパート   
こんなにあるんかい!?
そんなに大勢で映画の伴奏をしなくても、ピアノとあと何かのパートを組み合わせれば曲として成立しそうです。

おっと、ピアノの次のページに、オルガンパートもあるのね!

予想していましたが、わたしの弾いた楽譜は、原曲の3分の1程度の長さでした。

他の人の演奏がみつからない…

YouTubeで見かけるのは
・ランゲさんが書いた各種楽器の教則本や練習曲の演奏(けっこういろいろある)
・ランゲさんがオーケストラ用にアレンジした曲の演奏
・「Mexican Serenade(Mandolina)」の演奏
   ↑メキシコ…?マンドリン…?まあいいでしょう。
でも「Andante doloroso」については、現代の演奏もSPレコードも見つかりませんでした。
いや~、もちろん動画に上がらない演奏も世の中にはたくさんあると思いますが、みつかるものとみつからないものの差がはげしいな!ザメクニックさんは数多くあるのに…。
今後も探してみますね。


ほかにもいろいろ弾いたり、原曲を探したりしています。
このブログの「大正~昭和初期のマンドリン楽譜」の記事や
ikekomandolinのYouTube再生リスト「大正~昭和初期のマンドリン楽譜を弾いてみた」、
お時間ありましたらごらんください。

2025/08/04

いけこの曲紹介♪「8月の素肌」

 【過去記事】前のブログに掲載していた記事の、再掲です。

夏です。ほっかいどうも暑いです。
8月なので、わたしの作った8月の曲を紹介しましょう。

「8月の素肌」

2013年作曲

マンドリン1、マンドリン2、マンドラ、マンドセロの四重奏です。


【解説】

くっきりと

背中に残る日焼けの跡が

暗い 闇の中に

ほの白く浮かび上がる。

遊びすぎた

夏の終わりの

けだるさ。

*      *      *

※Fのマンドセロは、ボディをたたきます。

上向きの「×」と下向きの「×」が違う音になるように、

工夫してください。


マンドリン×2、マンドラ、マンドセロの(ギターのない)四重奏という編成で、1月から12月まで月めくりカレンダーのような曲を作ってみよう!と思い立ち、2011年から作り始めました。

このシリーズで、5番目にできた曲です。

わたしの中ではめずらしく、AOR風に作ってみたつもりですが…

そういえばAORってなんだ!?アダルト・オリエンテッド・ロック?

と、調べれば調べるほど、わからなくなっていきました(だって曲によっていろいろちがうもん)。

マンドセロのベースラインで、大人の雰囲気をあらわしてみました。

ところどころ、メロディをスイングさせたりね。


上の動画の演奏は、わたしたちSound-Hole(サウンド・ホール)です。

画像は、小さいころの息子たちが、北の海で遊んでいるところです。

長男がいちばんムッチムチだったときです。次男はポキポキポッキーだし…。

ぜんぜんオトナの雰囲気じゃないですね。


こちらは、マンドリーノ・ジラソーレさんによる、オトナの演奏です。

2017年7月30日、日本マンドリン連盟九州支部「第15回 アンサンブルフェスティバル」より。

このときの演奏を、じつは現地で聴いたのですよ~!うれしかったです。


お問い合わせ・楽譜ご要望の際は、当ブログまでご連絡ください。

PC版のブログの右側に「いけこへの連絡フォーム」があります。

メールアドレス欄にアドレスをご記入いただければ、後ほどメールを送ります。

(ご記入いただいたアドレスは、管理人であるわたしのみ見ることができます)


いけこの作った曲、ほかにもいろいろあります!

マンドリン四重奏のためのカレンダーシリーズ、ほかにも11曲ありますよ。

【作曲】いけこのマンドリン曲リストを、ごらんください

わたしの場合、楽譜は販売していません。

気軽に取り寄せて、ご試奏いただければ幸いです。

2025/07/20

30年前のCMに使われた「太湖船」、100年前の日本でも…♪サイレント映画の伴奏曲集より

昭和初期に販売されていたマンドリン用の楽譜をゲット!

同じ時代に作られたマンドリンで弾きながら、当時はやっていた音楽を味わっています。

今回弾いたのは、「太湖船」(たいこせん)。


「現代映畫伴奏曲集 前編」(8)太湖船/mandolin


使用した楽譜は…

映畫音樂研究會編 NO.3
「シンフオニー ヴァイオリン マンドリン 樂譜 現代映畫伴奏曲集 前編」
 

《奥付》
昭和二年五月一日印刷
昭和二年五月三日發行
定價 金五拾錢
編者 映畫音樂研究會
印刷發行者 草野 茂
東京市牛込區西五軒町三十四番地
發行所 シンフオニー樂譜出版社
電話牛込六九〇九番
振替東京六九一二七番


この曲集の1ページ「映畫伴奏振附解說」では
(7)沙窓 支那劇或は日本映畫中の支那街等の場面に用ひらる。
と並んで
(8)太湖船 同上場面又は室内等ののんびりしたる場面に用ふ。
と書いてあります。
「沙窓」は、前に弾いてみました

楽譜には、「(8)Chinese 太湖船」と題名はあるものの、作曲者は書かれていません。

中国の民歌

「沙窓」でも紹介した、加藤徹先生の「明清楽資料庫」というサイトに
中国の「民歌」 ~長崎清楽として伝わらなかったもの として、この「太湖船」が紹介されています。この曲は明清楽ではなく、中国の民歌(民謡)なんだそうです。歌詞も載っているので、ごらんください。
「太湖」は、中国に実在する湖の名前なんだって。
美しい湖の風景が想像できる、ゆったりとしたメロディです。

楽譜さがし

①流行した当時の出版楽譜

わたしがたびたびお世話になっているインターネット古書通販サイト「日本の古本屋」では、古い楽譜が売られています。
・楽譜 支那名曲 「太湖船・黄河の漣」ヴァイオリン マンドリン獨奏曲(大正12年、アサミ楽器店)
・楽譜)太湖船 支那楽第五編 (大正13年、大阪音楽協会)
・楽譜【太湖船・沙窓/模範ハーモニカ楽譜】(大正15年、模範楽譜出版社)
・楽譜つき絵葉書 (5枚のうち1枚が「太湖船」)←これは時期不明

②宮沢賢治も弾いたとか

「みちのくの山野草」というフログで、『宮沢賢治の世界展  生誕百年記念』(朝日新聞社、1995年)という本を紹介していました。(「日本の古本屋」でも手に入ります)
なんと、その本には宮沢賢治の自筆ガリ版刷り楽譜が載っていて、賢治がチェロを弾くために書いたとのこと!
宮沢賢治がチェロを習ったのが大正15年というから、上記の販売楽譜とも時期が合いますね。そのくらいよく知られた歌で、簡単に弾ける曲なのでしょう。

③現代の楽譜あります

現代でも、楽譜が販売されています。オンラインショップでも入手できるのですね!
ハーモニカ、小学生向け器楽合奏、二胡の楽譜がありますね~。
二胡は中国の伝統的な弦楽器で、この曲はとてもよく合います。

・楽譜@ELISE…太湖船 中国民謡、久行 敏彦 編曲 器楽合奏譜   東京書籍株式会社 楽譜集「小学生のためのアンサンブル曲集~トップ・オブ・ザ・ワールド」より


レコードききくらべ!

SPレコードを再生している動画って、けっこうたくさんありますね。
この曲について調べてみると…
曲のイメージとは異なり、なんだかずいぶん勇ましいマーチになっているものが多いです。

【太湖船】 帝国海軍軍楽隊 1909年録音
ニッポノホンレコード、1242。
概要欄に「録音 1909(明治42)年秋」と書いてあります。おお、じつはけっこう古いのね。


清曲 太湖船  ― 帝國海軍々樂隊󠄁(1909年)[Nipponophone 1242]
上と同じ、ニッポノホンレコード 1242です。


太湖船  taikosen  帝國海軍軍楽隊
帝國海軍軍楽隊 ニッポノホンレコード 1242
上2つと同じ、1242ですね。
78MUSIC」のニッポノホンレコードの目録を見ると、1242の発売年は書かれていないものの、前後のレコード番号から、1918年から1925年の間に発売されたと推測できます。
(株)日本蓄音器商会が5種類のレーベルをワシ印の「ニッポノホンレコード」というレーベルに切り替えたのは、大正4(1915)年だそうです。
実は、一番上の動画の概要欄には、「初版は獅子印ローヤル。」と書かれています。
この1242は、1909年に録音して発売された獅子印ローヤルのものを、ワシ印ニッポノホンのレーベルで再発したものでしょうね。


【清楽演奏】 04 太湖船 【SP盤】
東亜音楽部の演奏。片面2曲ずつ入っているレコードで、
この裏面は以前紹介した「沙窓」が入っています。
鳩印のトーアレコード(TOA-RECORD) は、東亜蓄音機株式会社より1920年~1923年に発売されていたそうです。

太湖船  武蔵野管弦楽団 支那楽
東京レコード  3177A 東京蓄音機株式会社製
ピアノも入っているのかな?
西洋の楽器を使っていますが、こちらはゆったりした演奏です。
東京蓄音機株式会社は大正12(1923)年に(株)日本蓄音器商会に買収されたそうなので、1923年までに出たレコードでしょうね。


大湖船 戸山学校軍楽隊
ニッポノホンレコード 15738-A 春日学長指揮
78MUSIC」というサイトで調べると、1925年7月のレコードですって。
前半と後半は太湖船どこ行った!?という感じの、吹奏楽で威勢のよいマーチ!
中盤に太湖船のメロディが出てきます。
この楽曲は、フランツ・エッケルト作曲「太湖船行進曲」でした。
フランツ・エッケルト(1852ー1916)はプロイセンの軍楽家で、1879~1899年に日本で洋楽教育に携わり、作曲・編曲をしたのだそうです。


燕印のニットーレコード2140、「太湖船」と「沙窓」が続けて入っています。
「ベル獨奏 田中耕二」だそうです。
78MUSIC」の目録を見ると、近い番号のニットー赤盤から、1926年あたりに出たものと推測できます。
※このブログ内では再生できないので、クリックしてYouTubeでごらんください


支那音曲玉手箱 金蓮江・太湖船  第3 西條管弦楽団
ポリドールレコード472-A
片面に2曲入っており、1分30秒から「太湖船」が始まります。
「金蓮江」はゆったりした曲ですが、1分30秒から始まる「太湖船」はマーチ。
ズンタ、ズンタ、ズンタッタッタ、ズンタ、ズンタ、ズン、ゴーン♪
78MUSIC」というサイトにポリドールレコードの番号472は載っていませんが、470と474は1930年の発売なので、これも1930年ではないかと考えられます。


太湖船  大日本帝国海軍々楽隊  吹奏楽
パーロホン レコード E 1331-A (96768)
あれ、レーベルは違うけれど、ニッポノホンレコードと同じ演奏じゃないの?
でもよ~く聞くと、ニッポノホン版は、イントロが
「バァン・ドン、バァン・ドン、ドンドンドンドンドン♪」ですが、
こちらは「バァン・ドン、バァン・ドン、バンバンバンバンバン♪」だから、
同じ海軍軍楽隊でも演奏時期は異なるのでしょうね。
Wikipediaや「78MUSIC」を見ると、日本パーロフォン(パーロホン)は1929年~1934年にあったレコードレーベルだそうです。その間に発売されたのでしょうね。


ハーモニカ 太湖船 豊田義一
ヒノマルレコード、年代不明。
「ザリガニ」さんの「何処を開けても骨董だらけのホームページ」にある「SPレコード・レーベル図鑑」によると、ヒノマルレコードは、ショーチク(昭蓄)レコードスタヂオが出していたレーベルの一つだそうです。ショーチクレコードスタヂオは昭和6年~昭和15年頃まであったそうなので、このレコードも1931~1940年の間に発売されたと考えられます。


サントリー ウーロン茶CMソング  太湖船( 歌詞付き) フルver.
1995年のCMソング。これはわたしもリアルタイムで聴きましたよ。
わたしが小さいころは、中国の歌というと女性が高い声で歌うイメージがあったけれど、
このCM曲では素朴に可愛く歌うのが意外で、新鮮に感じられました。
※このブログ内では再生できないので、クリックしてYouTubeでごらんください


二胡演奏---太湖船 20170811
二胡の先生が演奏している動画のようです。
二胡、いいですね~。

日本で根強い人気の、中国の歌

なるほど、この曲は中国の民歌で、日本ではSPレコードでいろんなバージョンで録音、発売され、再発売もされていたのね。SPレコードだけでも明治から大正、昭和と時期が幅広いので、「ティティナ」のような一時的な爆発的流行ではなく、根強い人気の曲ということなのでしょう。
日本人にとって、この曲は中国のイメージを呼び起こす代表的な曲だったからこそ、当時の映画伴奏曲集にも収録されたのでしょうね。少なくとも、アメリカで発行されている、ザメクニックさん編集の映画音楽曲集には無い楽曲です。
エッケルトさんは、日本でよく知られているこの曲でマーチを作って、日本の洋楽教育に活かしたのでしょうね。
しかも30年前に日本でCM曲としてリバイバル、今でも二胡や器楽の楽譜があり、日本でも中国でも演奏されています。

今回は、SPレコードの発売年がレーベルに明記されていなかったことから、レコードレーベルの歴史にまで足を突っ込んでしまいました。
一つのレコード会社で複数のレーベルを作っていたり、たくさんあったレコード会社が買収され淘汰された歴史があったようで、奥が深すぎました…。
なまらマニアックな世界です。

2025/07/19

今年はどの曲でいこうかな~♪「10月11日はマンドリンの日!」動画フェスin北海道2025

一般社団法人日本マンドリン連盟北海道支部のホームページで、動画フェスやってるよ!

9月末まで募集中です。

今年は、なんの曲で出ようかな~と画策中。

とりあえず、Sound-Holeは決めました!

チラシ画像

これね、演奏動画を自分のSNSや動画投稿サイトで公開して、それを日本マンドリン連盟北海道支部のホームページでまとめて公開するイベントなんです。

昨年度やそれ以前のイベントページも見られます。ぜひのぞいてみて!わたしは個人、Sound-Hole、旭川市民マンドリンアンサンブルで参加しています。

過去のページを見てみると、わたしも含めてほとんどの人はYouTubeを使っていますが、Facebookで動画を公開している方もいます。Xとかでも、動画投稿できますね。

北海道のマンドリン弾きのみなさま、一人でも二人でも、また道内どこにいても参加できるので、ぜひ申し込んでみて!→申込みのページはこちら

2025/06/30

【2020年】昭和3年の楽譜を弾いてみた♪大流行曲「ティティナ」(大正~昭和初期のマンドリン楽譜出版)

【過去記事】2020年10月に、引っ越し前のブログにて書いた記事に、【レコードききくらべ!】をつけ加えたものです。

2025.5.7  ききくらべ動画を一つ追加しました。

2025.6.30 ききくらべ動画をもう一つ追加しました。

大正~昭和初期のマンドリン楽譜を弾くきっかけとなった曲です。


2020.9.26に開催された、Facebookのマンドリンイベント「まんどりんかふぇvol.7(オンライン)」のために撮った演奏動画を紹介します!

「ティティナ」 レオ・ダニデレフ 作曲 
Titina(Leo Daniderff)
arr. by K.Yoshida


Rolandの「4XCAMERA」というアプリを使って、ダブルいけこでお送りします。

これね…、今、わたしの中で大ブームの曲なんですよ!


↑これこれ!ちょっと、いやかなり、古そうな楽譜でしょう?
「日本の古本屋」というサイトを通して、名古屋の伊東古本店さんより購入しました。
昭和3年(1928年)出版の、シンフォニー楽譜出版社から出た、ヴァイオリン・マンドリン二重奏の楽譜なんですよ。
わたしの使っているエンベルガーマンドリンは1927年制作だから、この楽器で弾くのにぴったりでしょ!

↓楽譜には、「大流行曲 ティティナ」と書いてあります。

なぜこの曲を演奏したのか?
話せば、やや長いかも…。

100年前のダンスミュージック

もとはといえば、マンドリンのために作られた、アメデオ・アマデイの「Dody(ドディ)」という曲を練習していたのですが、その楽譜に「Foxtrot」と書いてあったのですよ。
フォックストロットって、何?どんな感じで弾けばいいの?
そんな疑問から始まりました。

そういえば、フォックストロットって、社交ダンスでそういう種目がありますよね。
でも、社交ダンスや競技ダンスの動画を観てみると、ゆったりした曲で踊っていて、「ドディ」の曲とは何か違う雰囲気です。
実は、現在社交ダンスや競技ダンスで「フォックストロット」と呼ばれているのは、1929年ごろに始まったという、イギリス式の「スロー・フォックストロット」なんですって。

アップテンポな曲の方は、1910年代に流行った、アメリカンスタイルのダンスミュージックなんだそうです。
ペアで、手を取り合って踊るダンスです。
  
Wikipediaより
「1913年 ハリー・フォックス(Harry Fox) が、自らがマネージャーを務めていたダンスホールに於いて、自らの名を冠したダンスを発表する。」
「当時のフォックストロットは、今日のクイックステップやジルバに近い、スピーディーでアクションの激しいダンスだった。」

あっ、キツネは関係ないんだ!へえ~。
Wikipediaによると、フォックストロットが生まれる前に「ワンステップ」というダンスもあったそうです。
アマデイの曲に、One-Step「Cupido」(クピド、あるいはキューピッドというのかな?)という曲もあります。
(日本マンドリン連盟北海道支部会報No.206の添付楽譜にありました)
アメデオ・アマデイさんは、1866~1935年に生きていた人。
ということは、マンドリン界で超有名なアマデイさんも、当時流行したダンスミュージックを作ったということなのね!

1927年の映画「ジャズ・シンガー」より。
「世界初」のトーキーと言われる、部分的に同期音声を使っている映画です。
当時の雰囲気が、伝わってきます。

大流行曲「ティティナ」

フォックストロットの楽曲をYouTubeで検索したところ、古いレコードを見せながらターンテーブルで再生する動画にヒットしました。
こういう動画って、けっこうあるんですね。日本の方も、海外の方も、こういう方法でレコードコレクションを見せています。
「Foxtrot」で検索すると、多く出たのが「ティティナ」でした。やはり「大流行曲」なのでしょう。
1925年ごろに、数多くの楽団が、レコードを作っているようです。
楽団によって速さやアレンジがけっこうちがうのも、興味深いです。終わり方のコードがメジャーかマイナーか、とか…。

【SPレコードききくらべ!】

Titina, Fox Trot- International Novelty Orchestra 1925
インターナショナル・ノベルティ・オーケストラの演奏、1925年のレコード。
概要欄を見ると、ボーカルはアーサー・ホール Arthur Hall だそうです。

「ティティナ "Titina"」
上と同じ、インターナショナル・ノベルティ・オーケストラの演奏(1925年)。
説明欄は日本語で、この方の持っているレコードについて、詳細に語られています。

Titina - Fox Trot, by Billy Wynne's Greenwich Village Inn Dance Orchestra
ビリー・ウィン グリニッジ・ヴィレッジ・イン ダンス・オーケストラの演奏、1925年のレコード。

Titina, Fox Trot- Carl Fenton´s Orchestra 1925 (Je Cherche Apres Titine)
カール・フェントン オーケストラの演奏、1925年のレコード。

 
Titina. Ben Bernie and His Hotel Roosevelt Orchestra
ベン・バーニーとホテル・ルーズベルト・オーケストラの演奏、1925年。
2つの動画でレコード盤の色が違いますが、聴いてみると同じ演奏のようです。

(1925) Ben Bernie - Titina (song from Modern Times sung by Charles chaplin).
おおっ、こちらはベン・バーニーの演奏の様子ですよ。ドラムが入ってテンポ速い!

THE KNICKER BOCKERS TITINA
ザ・ニッカボッカーズの演奏。
といっても、1964年結成のロックバンドではないですよね!
このレコード、日本語で「ティティナ」「フォックス トロット」と書いてありますね。ボーカルが入っていますが、だれでしょう?

"Titina" (from Puzzles of 1925), The Promenaders
ザ・プロムネイダーズの演奏、ボーカルはビリー・ジョーンズ Billy Jones
途中で「ヴォルガの舟歌(エイコーラ~♪)」とか「アンダンテ・カンタービレ」の一節が入るのがおもしろい!

Billy Murray - Titina, 1925
ビリー・マレーの歌、1925年。


【追加!】
Titina [Fox Trot] Maffia-Laurenz (1925)
なんと、Pedro Maffiaさんと Pedro Laurenzさんによる、バンドネオン二重奏です。
イントロはインターナショナル・ノベルティ・オーケストラのアレンジに似ていますね。
Seesaaブログ版「えぶたんのほっぺ」を読んでくださった方から、教えていただきました。ありがとうございます!

Léonce - Je cherche après Titine (Léo Daniderff)
フランス語で、「ティティナを探して」という題のようです。
ジャケットには、「Le Grand Succes de Léonce au Moulin Rouge」
(ムーラン・ルージュでのレオンスの大成功)とあります。歌手の名前はレオンスさん?

コスモポリタン・ノベルテー・オーケストラ - ティティナー
出た!ニッポノホンレコードから出た日本版「ティティナー」
「唄 少女合唱」による日本語の歌詞と、曲への乗せ方が、ものすごい(笑)。
でも、手持ちの楽譜に一番近いアレンジは、これかもしれません。
それにしても、チューバでしょうか?少女合唱が入ってからベース音がずっと1小節ずれているように聞こえるんですが!!どうなのこれ!?


【追加!2025.6.30】
TITINA(チチナ)/カルトン・ジャズバンド(昭和2年)
1927年のレコードです。フィリピンのバンドによる演奏だそうです。
なんとまあアップテンポ!!

羽衣 歌子 ♪ティティナ♪ (Titina) 1931年 78rpm record . Columbia . No. G - 241 phonograph
日本語歌詞の「ティティナ」。ウエイン コールマン ジャズバンドの演奏、羽衣歌子さんの歌です。1931年のレコード。

【年表的に並べてみると】

フォックストロットのダンスが流行る(1913年~)
   ↓
「ティティナ」が作られる(1917年、レオ・ダニデレフが作曲)
   ↓
「ティティナ」が世界的に流行、レコード売れる(1925年)
   ↓
日本でも楽譜発売(1928年)
   ↓
羽衣歌子さんが日本語歌詞で歌う(1931年)
   ↓
チャップリンが映画のなかで「ティティナ」を歌う(1936年「モダン・タイムス」)

と、ちゃんと時代が合致していますね。
(いやもうほんと、ワタクシ歴史ダメ子なもんで、こういうのを知ると、新鮮な驚きを感じます!いつも新鮮!)

【「東京ティティナ」もあるよ】

「ティティナ」を見つける少し前に、チャラン・ポ・ランタンが歌う「東京ティティナ」の動画を観ていました。
こちらは、“バイヨンの女王”と言われた生田恵子さんが歌った「東京ティティナ」(1953年)の、カバーです。
基本のメロディは「ティティナ」と同じですが、別のメロディが加わって、なんかアラビアっぽいところもあったりします。
(ちなみに、生田恵子さんは「私のマンドリン」という曲も歌っています。バックでマンドリンが演奏されています。)
ステイホーム中に出会ったチャラン・ポ・ランタンと、回りまわってこんなところでつながっているのも、またおもしろいものです。

約90年前のマンドリン楽譜!

楽譜の方に話を戻します。

2025/06/05

いけこの曲紹介♪「ひるがえる葉裏に風を見る」

道北にて、ぼちぼちマンドリンの曲を作っています。
たまには、わたしの作った曲を紹介しましょうか。

「ひるがえる葉裏に風を見る」(2022年)

編成
マンドリン1
マンドリン2
マンドラ1
マンドラ2
所要時間 3分半

【解説】
バスに乗って、緑の中をゆく。
車窓も車内も緑色に染めて、バスは走る。
うつらうつらして、目が覚めても
まだ緑の中。
本を読んで、またうつらうつらして、
また目が覚めても、まだ緑の中。
そしてわたしは、ひるがえる葉裏に
風を見るのだ。


2021年に単身赴任してから、バスに乗って長距離移動する機会が増えました。
木々のひるがえる葉裏を見て、ああ風が吹いているのだとわかる、そんな風景を曲にしました。
マンドラ1と2は、バスがちんたらちんたら走っている様子です。
わたしはマンドリンとマンドラを持っているので、それぞれの楽器を2パートずつにして、四重奏の曲を作りました。
マンドラ2のパートは、ベース音が主なので、簡単ですね。マンドセロで弾いてもいいかもしれません(楽器を持っていたらセロパートを作ったと思う)。

これを作った2022年は、外出自粛が緩和されつつありましたが、外出時のマスクは苦しかった…。
職場でマスクをつけていると、午後には頭痛がする日々。
家で楽器を弾いている方が気楽でした。なんせ田舎の一軒家に単身赴任で、弾き放題でしたから。

スマートフォンに4XCAMERAというアプリを入れて、ひとり四重奏を作りました。
最初にメトロノームに合わせて一パートだけ撮り、それを聞きながら各パートを弾きます。
最後に4パートを組み合わせたら、ひとり四重奏のできあがり!


Sound-Holeも参加しているので、よろしければごらんください。