2024/05/05

こどもの日だから!「ハウザーの子守唄」をマンドリンで弾いてみた♪

 5月5日はこどもの日!

世の中のこどもたちが、すくすく育ちますように…

Miska Hauser作曲「Cradle Song」(ハウザーの子守唄)を弾いてみました。

スマートフォンで撮り、「4XCAMERA」というアプリを使って二重奏を作りました。

右側は伴奏に徹した第2マンドリン、その音をイヤホンで聞きながら、メロディの第1マンドリンを弾きました。

使った楽譜は、これ

表紙には
SINFONIE VIOLIN or MANDOLIN DUETS
二部合奏曲集
SINFONIE EDITION No.1

中表紙には
シンフオニー ヴァイオリン・マンドリン名曲集 
第壹編 二部合奏曲集
と書いてあります。

奥付には、こんなふうに書いてあります
 
大正十四年十一月一日印刷
大正十四年十一月三日發行
編者 シンフオニー樂譜出版社 編輯部
印刷兼發行者 草野 茂
東京戶塚町八四七
發行所 シンフオニー樂譜出版社
振替東京六九一二七番
定價 金壹圓

戸塚町(とつかまち)って、昔、東京都が「東京府」だった時代にあった町の名前だそうです。今の高田馬場あたりだそうです。
郵便振替の番号まで書いてあるということは、通信販売もしていたということでしょうね。

曲集の目次には「ハウザーの子守唄」と、日本語で書いてありました。
楽譜のページにはこんなふうに…


Cradle Song
M.HAUSER, OP.11
作曲者は、Miska Hauser(1822-1887)。
ハウザーっていうんだ!この人は知りませんが、この曲はなんとなく知っていました。
わたしでも知っているのだから、当時はやって、今も残っている有名な曲なのだと思います。
"Cradle Song" Hauser Violin Solo Grace Freeman, Piano Robert Gaylor 80733

acousticedisonさんのYouTubeで、古いSPレコードの音源が聴けます。
ヴァイオリンとピアノ伴奏です。ヴァイオリンは、わたしが弾いたものより1オクターブ低いですね!

今回使った楽譜が発行されたのが、大正14年(1925年)。
今は2024年だから、99年前なのね!

この楽譜は、「日本の古本屋」という古書店通販サイトを通じて購入しました。
なぜわざわざこんな古い楽譜を買ったかというと、自分の使っているマンドリン(ルイジ・エンベルガー、1927年製)と同じ時代に流行った曲で、「ヴァイオリン・マンドリン楽譜」として売られていたからです。

わたしがマンドリンを弾き始めた1990年代は、マンドリンの市販楽譜がとにかく少なくて、インターネットもまだ普及しておらず、どこから手に入れたらよいかわかりませんでした(北海道は田舎だ)。まあ、手に入ったとしても、初心者には弾けなかったでしょう。

ヴァイオリンとマンドリンは調弦が同じだからという理由で「ヴァイオリン・マンドリン楽譜」として売られたのでしょうが、もしかしたらマンドリンの市販楽譜は90年代よりも多かったんでないかい!?と思うくらい、数多く発行されています。

「セノオ楽譜」は、ヴァイオリン楽譜があるものの、マンドリン楽譜は発行していません。その点、「シンフオニー楽譜」はたくさんあります。シンフオニー楽譜出版社からは、日本マンドリン界の先駆者・田中常彦氏の編曲によるマンドリン楽譜も売られていたようです(他の楽譜に載っている目録に書いてある)が、残念ながら手に入っていません。

この「ハウザーの子守唄」は二重奏になっていますが、だれが編曲したんだろうなあ…。

古い楽譜から当時の西洋楽器が受容されていく過程を垣間見るようで、興味深いです。

YouTube「ikekomandolin」のチャンネルで、「大正~昭和初期のマンドリン楽譜を弾いてみた」という再生リストを作っています。ごらんください!

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